予備問題1

(1)血清カルシウムのイオン濃度の調整に重要なのはどれか。2つ選べ。
A.甲状腺ホルモン
B.副甲状腺ホルモン
C.副腎皮質ステロイドホルモン
D.ビタミンD
E.抗利尿ホルモン
(((B,D)))
補充解説:ヒトをはじめとする陸上動物においては、常に血液中のカルシウム濃度は低下の危機にさらされている。このため血清カルシウムを上昇させる副甲状腺ホルモン(PTH)や活性型ビタミンDである1,25水酸化ビタミンDなどの働きによりその濃度が維持されている。
(2)下垂体前葉から放出されないホルモンはどれか。
A.成長ホルモン
B.甲状腺刺激ホルモン
C.副腎皮質刺激ホルモン
D.プロラクチン
E.グルカゴン
(((グルカゴン)))
(3)腎で産生されるのはどれか。
A.アルドステロン
B.バソプレシン
C.テストステロン
D.活性型ビタミンD3
E.エリスロポエチン
(((活性型ビタミンD3、エリスロポエチン)))
(((エリスロポエチン:赤血球の産生を促進するホルモン。肝臓でも生成されるが、主に腎臓で生成される。9割が腎臓で産生されているとも言われる。このため慢性腎不全になると、エリスロポエチンが必要なだけ得られなくなるため、貧血が起こる。)))
(4)欠乏により出血傾向を生じるのはどれか。
A.ビタミンA
B.ビタミンD
C.ビタミンE
D.ビタミンK
E.パンテトン酸
(((D)))
ビタミンA欠乏症
(((夜盲症、皮膚・粘膜などの乾燥化:眼球乾燥症、ビトー斑、視力低下、失明、毛包周囲の角化、角膜軟化症)))
ビタミンD欠乏症
(((くる病、骨軟化症)))
ビタミンE欠乏症
(((溶血性貧血、未熟児で浮腫、脱毛)))
ビタミンK欠乏症
(((出血傾向、新生児メレナ)))
パントテン酸欠乏症
(((四肢のしびれ感、足の灼熱感)))
パントテン酸は、ビタミンB群に含まれる物質で、D(+)-N-(2,4-ジヒドロキシ-3,3-ジメチルブチリル)-β-アラニンのこと。かつて、ビタミンB5とも呼ばれていた。CoA(補酵素A)の構成成分として、糖代謝脂肪酸代謝において重要な反応に関わる物質。語源は'どこにでもある酸'と言う意味。水溶性のビタミンで、食品中に広く存在し、通常の食生活を送る上で不足になることはあまりない。
(5)下垂体前葉ホルモンはどれか。
A.副腎皮質刺激ホルモン
B.甲状腺刺激ホルモン
C.成長ホルモン放出ホルモン
D.抗利尿ホルモン
E.オキシトシン
(((副腎刺激ホルモンと甲状腺刺激ホルモン)))
(6)血糖降下性に作用するのはどれか。
A. 成長ホルモン
B.甲状腺ホルモン
C.インスリン
D.グルカゴン
E.エピネフリン<アドレナリン>
(((インスリン)))
(7)受容体が細胞膜にあるのはどれか。
A.甲状腺ホルモン
B.副甲状腺ホルモン
C.コルチゾール
D.アルドステロン
E.活性型ビタミンD
(((副甲状腺ホルモン→副甲状腺ホルモンはタンパク質系ホルモン。甲状腺ホルモン、コルチゾール(糖質コルチコイド)、アルドステロン(鉱質コルチコイド)はステロイド系なので膜を通過する。ちなみにビタミンA,Dは疎水性低分子なので膜を通過する)))
(8)cAMPを産生するのはどれか。
A.イノシトール三リン酸
B.ジアシルグリセロール
C.ホスホリパーゼC
D.アデニル酸シクラーゼ
E.プロテインキナーゼC
(((アデニル酸シクラーゼ)))
(9)消化管では消化酵素により摂取した食物が分解される。トリプシンはタンパク質を、(((リパーゼ)))は脂肪を分解する。
(10)ヒトで血液中のブドウ糖を下げるホルモンはインスリンのみで、膵臓の(((B)))細胞から分泌される。逆にブドウ糖濃度を上げるホルモンには、膵臓の(((A)))細胞から分泌される(((グルカゴン)))や、下垂体から分泌される(((成長ホルモン)))など多くがある。
※下垂体からは血糖値を上げるために、他にも(((甲状腺刺激)))ホルモン→(((甲状腺)))→チロキシン、(((副腎皮質刺激)))ホルモン→(((副腎皮質)))→コルチゾール(糖質コルチコイド)の経路をたどる刺激ホルモンだが、直接作用するのは成長ホルモンである。
(11)血糖値100mg/dlをモル濃度で表すと、どの程度か。
((()))
分量単位としては、日本の日常生活では1000分の1リットルであるミリリットル (mL) がよく使われ、これは、立方センチメートル (cm3) に等しい。この2者は混用されることもあるが、製品の種別や場合によっては片方のみがもっぱら使われる。液状の医薬品や化粧品ではミリリットルが用いられ、調理のレシピや内燃機関の容積を細かく記述する際は立方センチメートルが用いられる(大まかに記述する際はリットルを用いる)。なお、立方センチメートル (cm3) のことをcc(立方センチメートル=cubic centimetreの略)ともいうが、SIでは使用を認めていない。
日本では、10分の1リットルであるデシリットル (dL) を小学校で学ぶが、日常での使用頻度は少ない。この単位は現在(2005年9月)のところ、豆や穀類を小売りする際に用いられている。

(12)至適pHが2前後である酵素はどれか。
A.キモトリプシン(((pH8~9、膵液)))
B.マルターゼ(((pH7、唾液)))
C.ペプシン(((pH2、胃)))
D.リパーゼ(((pH5~9)))
E.リボヌクレアーゼ(((?)))
(13)白血球のうちで最も食作用の活発なものはどれか。
A.好中球
B.好酸球
C.好塩基球
D.リンパ球
E.血小板
(((好中球)))
(14)血液を採取した後、凝固反応を阻止するためにクエン酸ナトリウムを加えるが、この薬品はどの金属イオンの働きを阻害するか。
A.Feイオン
B.Caイオン
C.Mgイオン
D.Znイオン
E.Kイオン
(((Caイオン)))